スケボーのパーツの中で、最も「乗り心地」に直結するのがトラックです。 トラックは、デッキ(板)とウィール(タイヤ)を繋ぐ役割だけでなく、車でいう「ハンドル」と「サスペンション」の機能を兼ね備えています。
「なんだかフラフラして安定しない」「逆に全然曲がってくれない」と感じるなら、それはトラックの調整が必要なサインかもしれません。今回は、初心者でも簡単にできるトラックの基本知識と調整方法を解説します。
1. トラックを構成する重要パーツ
調整の前に、まず知っておきたいのが以下の2つのパーツです。
・ キングピン トラックの中央を貫いている太いボルトです。この先端にあるナットの締め具合で、スケボーの曲がりやすさが決まります。
・ ブッシュゴム(ブッシング) トラックに挟まっているウレタン製のクッション材です。このゴムが潰れたり反発したりすることで、左右へのターンが可能になります。
2. キングピンナットの締め方・緩め方
T型ツール(スケートツール)さえあれば、誰でも数秒で調整可能です。自分の好みに合わせて「1/4回転ずつ」回して試すのが基本です。
■ ナットを締め込む(硬くする) ・ メリット: 走行中の安定感が増します。ハイスピードで滑るときや、オーリーの着地でグラつきたくない人におすすめです。 ・ デメリット: 体重移動をしても曲がりにくくなります。
■ ナットを緩める(柔らかくする) ・ メリット: 軽い力でスイスイと曲がれるようになります。狭い場所でのターンや、流れるような動きを楽しみたい人におすすめです。 ・ デメリット: スピードを出すと板が左右に震える「シミー現象」が起きやすくなります。
3. 注意!緩めすぎによる「ウィールバイト」
トラックを柔らかく設定する際、気をつけたいのが「ウィールバイト」という現象です。
これは、深く曲がったときにウィール(タイヤ)がデッキ(板)の裏側に強く接触してしまい、急ブレーキがかかって前に投げ出される危険なトラブルです。 柔らかくしたい場合は、体重をかけて曲がったときにウィールが板に当たらないか、必ず事前にチェックしましょう。当たる場合は少し締めるか、「ライザーパッド」というパーツを挟んで高さを出すことで解決できます。
4. ブッシュゴムの交換でさらに自分好みに
ナットの調整だけでは理想の曲がり具合にならない場合、ブッシュゴムそのものを交換するのも効果的です。
・ ソフトブッシュ: 軽い力で深く曲がれます。体重の軽い方や女性にもぴったりです。 ・ ハードブッシュ: 強い安定感を生みます。体格の良い方や、トリックの安定感を重視する人に向いています。
ブッシュゴムは消耗品です。ひび割れてきたり、潰れて元に戻らなくなったりしたら交換しましょう。
まとめ
トラックは「一度締めたら終わり」ではありません。 滑る場所の広さや、その日の気分、練習したいトリックに合わせて微調整するのがスケーターの日常です。ぜひT型ツールをポケットに入れて、自分だけの「黄金のセッティング」を探してみてください。
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